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『ねぇってば聞いてる!?』
耳元で叫ぶ友人の声で持っていたペンを落としてしまった。
「ご..ごめん何?」
横を向くと親友の美和子が口を尖らしていた。
『ったく…まーた栗原の事見てるの?』
美和子は私の斜め前に座っている栗原に目を向けた。
黒くボサボサな髪に黒ぶちの眼鏡。一日中あの席で難しそうな本を読んでる。
好きなわけじゃないけど…気になるなぁ。
「栗原くんって友達いないのかな?…」
何気に酷い質問。
『どうだろ?大人しいフリして裏ではヤバい事してるって噂もあるし。あんたも近づかない事ね,凛。』
ん~…。気になる!
趣味は人間観察だから。
いつか話してみたいな。
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