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場所はうってかわり、
本土とある工事現場のレール脇
男はメールを打っていた
作業院から社界人各位
聖人が現出しやがりました
お前たちに明日はありません
至急夢の島近くで休日の者は様子を伺いに向かって下さい
なぁに心配には及びますまい
休日ならば聖人には一切こちらへの手出しは出来ない
気をつけるは急な仕事の話と日付の切り替わりだけです
以上
「おっ必死にメールか?女かぁ?羨ましいねぇ若造は」
「ちょっ!!
アベさん、人の携帯覗くのはなしっすょぉ!」
「けっ、見てねぇよ。
お前隠すんだもん」
「何すねてんすか
人の女どうこうよりアベさんの嫁さんどうなんすか」
「それ聞くなよ
離婚の危機に決まってんじゃねぇか。
ったくデリバリーのない奴だな!
もういい時間もったいねぇ
トラックで寝てくらぁ」
「寝過ぎて遅刻はやめてくださいよ~!」
遠のくアベと呼ばれた中年男に冗談げに若者が声を張る
別段どうということはないありふれた光景
(デリバリーじゃなくてデリカシーだろ
ヘルス行き過ぎだよ)
若者の携帯が鳴る
ガンズ&ローゼズ
すぐさま若者は携帯に手をやった
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