非日常への始まり

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「マヂかよ!何でようやく休みなのにそんな役回りだよ」 「仕方ないじゃない 生き残る為なんだから」 「余裕でファンデ直しながら言う台詞かよ」 「あなたから離れるわけにはいかないんだからまぁ落ち着きなさいよ」 「よく言うよ、ここに来たいって我が儘こねたのはそっちだろうに」 「だって来てみたかったの 24区なのに離れすぎなのが悪いのよ」 端から見て相当の美男美女 周囲の目を引く二人だがそれを気にせず当人たちはモールを歩いていた。 我が物顔でも誰も何もいえない、それが似合う程の輝きを放っている 仲むつまじい痴話喧嘩に見えるその様子も完成された絵のようで通行人も映画の撮影か何かと思っていた。 が、突然消えた。 通行人がえっ?と思う間にそこにはドーナツの真ん中に似た何もない空間だけだった。 「人目はばかるのも難しいな」 「ちょっと急に飛ぶの止めてよ! ルージュ歪んだじゃない!」 「お言葉をそっくりそのまま返しますよお嬢様。 それこそ仕方ないでしょ こちとら命懸けなんだから」 消えたと思われた二人はただ単純にジャンプしただけだった 男が女と荷物を抱え 起きて顔を洗う位当たり前に小慣れた感覚で 飛んだ。 身体能力というレベルではないが そのままモールの植木の頂上を次々にひょいと渡りそのまま瞬く間にビルを駆け上がり屋上を渡り遠くへ消えた。 その方向には… 中学校
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