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「なんじゃこりゃあ!
なんじゃこりゃあ!
なんじゃこりゃあ?」
男は少年のまた聖人とは違った異様な気配に驚きを隠せないでいた
「聖人に気圧されずに真っ向から対峙出来ている…だと?
青クサいガキ論を吠えた後から…変わった!?」
ゆらりと一つ身震いをした少年は暫くの沈黙の後、口を開いた
「我は<異住人>に名をもたらされ、<交感者チャネラー>により具現せし存在」
「おかしいと思いましたが私を感知した事といい、まさかあなたは」
「「邪気眼」」
双方がその言葉を口にした途端、今にも消えそうな程希薄だった少年が
パズルのピースがはまったかのように何かが確定した
「嘘ー?邪気眼て喋れんの!?
乗っ取ってるっぽいし
自意識過剰にも程があるっしょ」
「ひれ伏せ」
辺りの空気がドンと圧し潰された上、全方位から締めにかかる
ピリピリした雰囲気は霧の如く、増す
「無力無駄無能は不必要」
洋一の左手が少年にかざされる
落雷
ピシャンと打ちつける音がしたと気がついた時には既に事は起きていた
「全てを赦す主もそれは赦されない
人は人であるべきなのです」
少年の姿はどこにもない
立っていた所には焦げた地面だけが残り、うっすら煙をあげている
「あー、神の怒り直撃はもう無理だろう
帰ろうか」
ざわ…
「ん?」
男が気配に振り向いた時
少年は洋一の後ろに居た
見た者を何か嫌な気分にさせる気持ち悪く不快な笑みを張り付かせ
「なっ!
神の領域に平気に踏み込んだ!?」
聖人の神事は範囲があり行う事柄毎にそれは違う。しかし聖人に近い程その効果は増し、聖人を中心とした近辺は聖域、神の座とされ何者にも絶対不可侵
それ以前に近づくことも許されなければ不可能
神事は避けられない
そもそも人間に神や使徒たる聖人に対等な会話はおろか直視も叶わず感知すれば身を焼かれる
少し前の少年のように
「こ、こいつぁ一体…」
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