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不思議な絵本
この世界の子は、小さい頃に必ず絵本を見て育った。
皆そうであった。
その中に、一人、ある絵本に惚れていた女の子がいた。
少女の名前は、優亜(ゆうあ)15歳
この子が読んでいる絵本は、大人にも人気がある絵本で『不思議な絵本』という名前の本だった。
「あら、優亜、今日もその絵本読んでるの?好きね」
「うん、だって、この絵本、おもしろいよ?あたし、この絵本の主人公になりたいくらいだもん!!」
「ムリムリ、だって、これは絵本の中のお話よ?現実にはならないわ」
「なるもん、優亜が信じてればなるもん!!」
「はいはい…」
この会話を一人の男性が外の木から見ていた。
「こいつ…いける…」
そうつぶやいて、どこかへ去ってしまった。
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