始まりの鐘

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 4人が互いの決意を確認し合っていたときだった。  有藤が慌ただしく部屋に入ってきた。  悠輝達がそれを驚いた様子で見ていると、後から克彦が頭を掻きながら入ってくる。  2人の顔は険しく、どこか焦っているようにも見える。  有藤達の様子を見て、4人の表情が曇る。  部屋中に張りつめた空気が広がっていく。  すると、突然風が窓を叩き始めた。  さっきまでの闘志に満ちた空気は一瞬にして凍りつき、悠輝は寒気を覚える。  これから始まる戦いへの不安と恐怖からか。  それとも、有藤の鬼気迫るような表情のせいか。  悠輝が見渡すと、秋人や博之もどこか身を縮こませているように見えた。 「何苛ついてやがる?」  そんな悠輝達をよそに、龍治が有藤に言葉を投げつけた。  龍治の問いに、一瞬視線を送ると有藤は瞳を閉じた。 「…… そっちの話し合いは終わったのか?」 「ああ、終わった」  話題をそらそうと、有藤が言うと龍治は即座に答え、質問の答えを待つ。  その様子を察してか、有藤は大きく溜め息を漏らした。
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