もしひかると玲菜が屈強な男だったら①

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  「浴室から物音が……!? 侵入者か!」 俺は銃を構え、慎重に扉に近づく。 そして一気に扉を開き、叫んだ。 「何者だ……うわあ!」 しかし、俺は目の前に広がる光景に驚愕の声をあげることになった。 浴槽から突き出た二本の太く毛深い足。 まるで古典ミステリーの犬神家の一族を思わせる光景だが、筋骨隆々の肉体に似合わず、青いシマパンをもっこりと履いているその男は、存在自体が完全に俺の理解の外だった 「な、なんだよこいつ……と、とりあえず警察に……」 「ぬおおお! 貴様ぁ! わしの恥態を見おったなあああ!」 「うわあ!」 突如、男が逆さのまま飛び上がり、風呂桶の中に着地する。 その衝撃は物凄く、風呂の水は噴水のように噴き上がり、風呂桶は激しい轟音と共に爆発した。 「うわ、来るな!」 俺は慌てて銃を発砲するも、その鍛え上げられた肉体に弾き返される。 「笑止! 我に銃弾などが通じると思うてか! 我は曽根川ひかる! 布一枚でフォッカーを倒した男であるぞ!」 え、曽根川ひかるってあの訓練生の!? ちょ……だって女の子って……久川、謀ったな久川ああああ! 「まあよい。狩ったばかりの虎の丸焼きを作っておる。さあ、共に食そうではないか! ガハハハハ!」 「うわ、ちょ……痛い痛い! てか、服を着ろおおお!」 久川……末代まで呪ってやるからな……!  
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