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「んー」
朝。目を開けると陽射しが俺の顔を照らし出していた。眩しい。昨日カーテン閉め忘れたな。
俺は目を細めながら条件反射的に時計に目を向ける。七時半。
「ふわぁ…」
いい時間帯。これならゆっくりできそうだ。さて俺はあくび一つ。学校に行く準備を始める。
タンッ、タタンッ..
その時、階段を上がる軽快な足音が聞こえた。段々とその足音は大きくなる。近づいてきた。
「くぬ、来たか」
前言撤回。今日もゆっくりなんてできそうにない。ここ最近俺の朝は慌ただしく過ぎてゆく。
ダッ、ダダダダダ..
っ俺は身構える。次の瞬間に訪れる衝撃を少しでも軽くしようと、グッと足元に力を入れた。
まぁこんなことしたって何が和らぎ何が変わる訳でもないか。
潔く敗北を認めようと体の緊張を緩めた時、部屋の扉は開いた。
ガチャッ――
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