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「朝なんだしもう少し静かに登場できないか?近所迷惑だぞ」
俺は奴に正論を叩き付ける。
あんな大声で叫ばれちゃあ近所の皆さんもおちおち寝てはいられないだろう。安眠妨害だ。
「知らないわよ、それに私は起こしに来てあげてるんだから、むしろ褒められるべきだわ!」
どういうことやねん。
「俺起きてたよね、あなたが来る頃にはもう着替えの途中で」
俺は被害者の言い分を語る。それは400字詰め原稿用紙三枚分には軽く到達する位の勢いで…
それを胡散臭そうな顔で聞いていた奴はジト目になって言う。
「何よそんなに嫌な訳?」
「何が?」
「私が迎えに来るの」
「いや身が持たん」
「鍛えろ」
「無茶言うな」
問答無用な物言いに俺は心が折れそうになる。どんだけ上目線やねん。身長はちっさい癖に。
「今なんか、私に対してもの凄く失礼なこと考えなかった?」
「な別に…」
「本当ぉ?」
俺はコクコク頷く。
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