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あれから着替えやら支度やら何やらを奴監視の元で行った。
何で朝からこんな息苦しい思いをせにゃならん、と心で歎きながらも俺は蹴られたくない一心でテキパキと準備を終らせる。
「よしいいぞ」
「やっと終わり?本当毎朝グズグズやってるわね、男の癖に」
折角急いで終らしたのにこの始末。奴に労いなんて言葉はない。
それに男だって身嗜みぐらい整えるもんだぞ。モテる為に…
ゴホンッ
まぁぶっちゃけた話しをする。俺だって高校生なんだし彼女の一人くらい作りたいじゃんか。
「って言うのが本音な訳?」
「な何故読む!」
「顔に出てたわよ」
「くッ」
早い内にポーカーフェイスを会得しなければ我が身に関わる。
俺は頬っぺたを引っ張りながら真剣に悩んだ。すると奴は…
「まぁいいわあんたの間抜け面は見飽たの早く学校行くわよ」
そう吐き捨てさっさと部屋を出て行った。俺は急いで後を追う。
「おい待てよ、瑞稀ッ」
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