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自分の家で輸血とかおかしいことこの上ない。
だが、それが出来てしまうのが雲野家なんだよな。
「………おい、肩貸せよ」
仕方ない……こりゃ死んでも家に帰らないといけないようだし、頑張って帰りますか!
こうして、章哉の肩を借りてゆっくり帰りましたとさ。
「ゴフッ……!…ま、待て、今の俺にダイビングなんて、死んでもおかしくないくらいだぞ!?」
と、無事終わるはずもなく、帰り着いて玄関を開けると、弾丸のように2つの影が俺の腹に飛び込んできた。
「……母さん、救急車。息子が死にそうです」
「あら?それなら、救急車より美沙とか柚実とか今なら誰でもヤってくれるはずよ?」
このアマッ!!
「誰が下半身のっつった!?娘たちの前で堂々と下ネタ言うあんたが病院に行け!」
母さんってこんなキャラだっけ?
その時、いくつもの視線が俺に注がれた。
「たーちゃんの……じゅるり」
「?……下半身ってなに、お兄ちゃん?」
「隆也くんの……」
「お姉ちゃんでもいいのよっ?」
「隆也様の下の世話も出来てこそのメイドです」
いろんな意味で死にかけた1日だった。
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