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「…………ッ!」
「あははははっ!あんたなんなのよ、その顔!私に勝とうなんて100年早いのよ」
……馬鹿にされた。
思いっきり高笑いされた。
こんなに屈辱感を味わったことがあっただろうか?
憎しみで人が殺せたら……!!
なんてことが頭をよぎらないでもない。
だが、目の前の母さんの顔に、高笑いしていたときのような笑みはすでになく、母親の顔をしていた。
「それより、隆也?あんた、美沙ちゃんにさっき何か言ったわね?」
「……ああ、言ったよ。柚実と美沙を迎えに行くのを母さんに許して貰ってみるって」
別に変なことを言ったつもりはないのだが、母さんの表情は険しいものだった。
「駄目よ。そんなことは許さないわ」
突然の宣告。
母さんのことだ。必ず許してくれると思っていたのに
「なんでだよ!リハビリも兼ねてだし、別にいいだろ!?何か問題でもあんのかよ!」
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