第一章~恐怖~

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そう言えばこの公園で美奈穂とはこんなことがあった。 大樹は夜コンビニへデザートを買って帰る途中だった。 公園の前を通るとなにかが空を斬るような音が聞こえた。 大樹は恐る恐るその公園に入る。 『(あれは……)』 大樹が目にしたの月明かりの下で木刀を振っている美奈穂だった。 その姿はとてもカッコ良く……。 なにより……綺麗だった。 『ふぅ』と息をもらす美奈穂は一段落したのか木刀を振るのを止め空を見上げた。 『いや~お見事』 『えっ?……あっ!だ、大樹さん!?ど、どうしてここに?』 『買い物の帰りだったんだ。てか美奈穂っていつもここで木刀振ってんの?』 『は、はい。もっと力をつけなくてはなりませんから』 『そっか頑張ってるんだな』 大樹が言うと美奈穂は『いえいえ』と照れながら言う。 すると大樹はなにかを思い出したかのように先ほどコンビニで買ってきたデザートが入ってるビニール袋から何かを取り出す。 『シュークリーム好きか?』 『え?あ、はい……嫌いではありませんが』 『一緒に食べよう!』 『え!?』
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