必然かつ偶然の運命

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ひとまず落ち着こうと台所でコーヒーを作り、それを居間のテーブルに置いた。 そして、ソファーに深々と座り、コーヒーの香りを楽しみながら、分析を始めた。 まず、このゲームの趣旨から考える必要性がある。 このゲームは、国の奪い合いと書いてあったが、実際に国を奪うなんて不可能に等しい。 つまり、国ではなく、国家の象徴の奪い合いか? いや、違う。 そう。 多分、 国家機密又は、国家を揺るがす、スキャンダルの奪い合いだ! 大統領や、天皇といった人間の拉致では、国家を奪ったことにならない。 なぜなら、代わりの人間ならいくらでもいるから。 しかし、国家機密はそうはいかない。 自国の軍の詳細、その国の建国時に生じたスキャンダル………。 これらは、国を根底から覆すには十分な力を持っているから。
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