プロローグ

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一階に下りて洗面所にある鏡を見る。 (本当に、どこにでもいそうな普通の顔。 可もなく、不可もなく) 17年間見続けている顔を見てそう思う。 そして、自分の顔を見ると、これから登校しなければならないと連想され、さらに凹んだ。 僕が通っているのは、日本でも有数の超有名進学校。 この学校を選んだのは別に、有名とか、進学とか、私立とかはどうでも良かった。 ただ、必要最低限の出席とテストの点数をとっていれば卒業できるのでこの学校を選んだ。 しかし、いくらハイレベルな授業とは言っても僕にとっては簡単過ぎて退屈。 オマケに、厄介な先生もいて学校は僕の嫌いな場所の一つとなっている。 そうこう考えているうちに学校へ行く一通りの準備が出来ていた。 全く、無意識に身体が動くのは怖い。 重いドアノブをひねり熱帯雨林と感じてしまうほどの外の世界へ僕は足を踏み出した。
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