プロローグ

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朝なのに、歩いていると汗が必要以上に出てしまう。 (はぁ、地球温暖化はここまで僕を苦しめるのか) まだ頂点に昇りきっていない太陽を恨めしく見上げる。 僕の通っている学校は家から徒歩で20分の場所にある。 でも、暑いのが嫌いな僕は早足で学校まで15分で登校する。 学校に着いても、相変わらず暑いのに自然とため息を漏らが出てしまう。 「はぁ、早く終わらないかなぁ」 ビーーーー。 ぐったりとしたため息をかき消すように授業開始のベルが鳴った。 ガラガラガラ。 ベルと同時に物理担当の佐山教頭が教室に入って来た。 佐山教頭は40後半のメタボ気味の教師で、大きな丸めがねをかけているのが特徴だ。 そして、佐山教頭は僕の最も嫌いな教師である。
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