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今まで俺が云ってきた『愛してる』。
思い返すとイタイタしくて寒気がした。
温もりを求めて隣で寝ている静香さんにぴったりと寄り添う。
感触に慣れてしまって忘れていたけれど、そういえば俺の中にまだ静香さんは居て、俺が動いた事でほんの少し増す質量が何だか嬉しかった。
只、本人はそうでは無かった様で、ちらりと顔を見ると物凄く不機嫌そうに俺を睨んでいた。
「……えへ、寝とってもやっぱり大きくなるもんですね☆」
絶賛不機嫌中、しかもぶりっ子が大嫌いな静香さんの前で、ドMの俺は煽る様に上目遣い。
案の定、ぶりっ子嫌いの不機嫌さんはギリギリと犬歯で俺の耳を噛むと、俺が心地好い痛みに身を震わせている隙に自身を引き抜こうとした。
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