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手越は後部座席にいる修登に話し掛けた。
「修登、元気でね。」
「うん!」
「いつかまた会おうね。」
「ぜったいだよ!」
「うん、絶対。」
「じゃあ、手越くん、元気でね。」
三上が運転席から声をかけた。
「みなさんもお元気で。」
手越は3人が乗る車から一歩下がると、名残を惜しむかのようにゆっくりと走り出した。
車は近くの信号からUターンして、向こう側ではあるが、また目の前の道路を走っていく。
おもいっきり手を振っている修登に手越は手を振り返した。
修登の顔が見えなくなりそうになった瞬間、いったいどこで憶えたのか、手越に向かって投げキスをした。
「最後の最後までびっくりさせてくれちゃって…。仕事で大阪に行くことがあったら、会いたいな…。」
いつかまた会えることに思いを馳せながら、手越は仕事に戻っていった。
END
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