第3話

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  「貴方は此処に来た事があるのよね…」 「えぇ 少し、見て回りましょうか」 私は頷いた 動かないよりかは良い 少し寒い、その町を歩いて回る この人の記憶は本当に凄い 創造した記憶もあるかもしれない     ・・・・ ・・・・ でも……町の住人を全て記憶しているのだから…… 道端で会話を交わす、女の人達の笑い声も話題も 店先で客を呼び込む男の人の話し声も 皆…全て…… 「ねぇ、此処の住人の人達の声や話って…貴方が全部見た記憶…なの…?」 思わず、聞いてしまう ピタリと歩みを止め、振り返る 「そうですね… 私が見てきた頃から、この世界はありましたから…この町を丸ごと、記憶した…という方が的確かもしれませんね」 と、ニコリと笑ったまま言う姿に、少し恐怖を感じた…
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