アナログはまだ来年まであるから地デジ変更はごゆっくり

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「山崎以外の奴らも狙ってきた訳か…」 「今日だけは仕事の上下関係ナシですよ沖田隊長、副長」 「俺らだって安いテレビ買いたいんですから」 隊員達が腕をくんでこっちにケンカを売ってくる。 「やぃやぃ! おめぇらみてぇな名前も付けてもらえない奴らに土方さんが負ける訳がないぜぃ! 土方さん、こんなザコどもなら土方さん一人で俺と山崎の分のテレビも手に入れますぜ」 「なんで俺がパシリされんだよ! ちゃんとてめぇらで手に入れろ!」 しばらくすると店員が現れた。 「ただいまよりテレビの値段を在庫が無くなり次第半額にしまぁす!」 店員がそう叫んだ時、皆は鬼のような勢いでテレビに向かっていった。 「うおぉぉぉおッ!!」 俺は一番先頭になってテレビにかじりついた。 すると… 「させるかこらぁあッ!」 一般客が突然俺に掴みかかりテレビを奪おうとした。 「Σバカッ! 止めろ! 離せっつうのッ!」 テレビを死守するように一般客を振り払おうとすると… 『ポィッ!』 「あッ…」 俺は一般客の掴もうとする手を避ける為、勢いよくテレビを上に振り上げたのだ。 それがパッと手が離れてしまい…テレビは天井スレスレまで宙を舞った。 「あぁッ!」 テレビはどんどんコーナーの外に出、落ちて行く。 するとそのコーナーの外では、総悟が待ち構えていた。 「総悟! 落とすな!」 俺は暑苦しい人ごみの中で力いっぱい叫んだ。 総悟は頷き、重いテレビを受け止める体勢に入った。 そして… 「ガシッ!」 見事にそれを受け止め、地面に置く。 「さすが総悟!、見直したぜ」 俺は人混みから離れ、総悟の下へ。 「いやぁ、土方さんもさすがでさぁ… こんな重てぇもん投げてくるなんて。 わざわざ俺の為にこんな良いテレビを持ってきてくれたなんて、ほんっと感謝でいっぱいでさぁ」 ………えッ? 誰が総悟の為に? …俺が? …あの…これ…俺のテレビなんだけどぉッ!?
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