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「今日、遊ばないか?」
そんな久しぶりの誘いも断った。学校に居る間に彼女が居なくなってしまうかもしれない。
走って帰った。
疲れも忘れて画面を見つめると…大丈夫だ、いつもどおりだ。
最近、彼女が僕に話かけるようになった。
初めは空耳かと思った。しかし、その後繰り返し聞こえてくれば疑いようもなく彼女のものだった。
僕をいたわってくれる彼女は、僕の気分を害することは何も言わない。まるで僕自身であるかのように僕のことを知っている。
不思議に思ったけど、よく考えれば当たり前の事だ。前から毎日の出来事を話してあげていたのだから。
今日も1日の話をしてあげる。彼女はいつも僕の見方だ。
ケンカしたときも、僕が正しいことをしたと言ってくれる。
話せるようになったことは嬉しかった。
…ただ動けるようになってしまったらどうしようと思う。
他人をみたらきっと、僕なんて捨てられてしまう…。
怖くて毎日早く帰ってくる。
ある日こんなことを言った。
「どこか違う場所に行ってみたい」と。
もうすぐ動いてしまうのではないか。動いて僕のもとから離れて行ってしまうのではないか。
初めて校則を破った。
でも、携帯くらいみんな持ってきている
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