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シャバに戻れたのは18の時。すぐに仕事が見つかったのは、繁華街の寂れたバーのウェイター。やくざがやってる二丁目的な店で、ウェイターと称して店の奥で客を取らせるいわゆる売春宿のようなモノだった。店内には見目がいい店員がぞろぞろいて、客は気に入ったウェイターを指名して奥の個室に入る。そこからは客の自由だ。
俺は決して客を取ることはしなかったが、何度かそういう目にもあった。客は連れない俺をなんとか手込めにしようと躍起になって金を積んだ。いつしか俺は高嶺の花になり、店のNo.1になっていた。
その頃、タバコを覚えた。酒はアル中のあの女を見て来たせいで飲むことが出来なくなっていた。だからアルコールの変わりに、俺は肺をヤニ付けにした。
最初に教えられて吸ったのは、パーラメント。最初からきつかった。
むせて咳込んで涙目になったのを覚えている。
俺にタバコを教えた人は、店の常連客だった。あの人のこだわりは、
…メンソールを飲むくらいならタバコは吸わない方がいい。
銘柄や味にうるさく、いつも煙りを燻らせているヘビースモーカー。トレンチコートに、チョビヒゲがトレードマークの、ダンディな紳士だった。
あの人の、タバコを挟む指先がセクシーで、よく見ていた。
今でも、憧れは消えていない。
当時あの人だけは、俺を商品とじゃなく人間として見てくれた。
俺の吸うタバコの銘柄は、あの人と同じ、パーラメント。
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「はぁ…ふぁ…っ」
息が苦しい。喉の奥まで、真那白の屹立した男根が出入りしている。僕はただ、歯を立てないように舌を這わせ、先走りを啜る。
「そう、いい子だね。もっと舌を使って…」
僕は真那白の前にひざまずいてひざまずいて、淫らな奉仕を続けた。
頭は真っ白。熱くて、何も考えられない。
屹立は高度を増して、また大きくなった。唾液と蜜が飲み込みきれずに滴る。僕の顔が、汚される。
「闇紫…っ」
僕を押さえつける手の力が強まる。
…やめて!!それだけは…っ
抗えない。真那白が放った熱く濃い白濁は、僕の喉の奥へほとばしり、僕は…、それを飲み下すしか、術がなかった。
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