プロローグ

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あいつは28だと言った。ずいぶん年の離れたカップルだと思った。 36歳のバツイチと、電撃結婚。 そして一気に16歳の子持ち。 変わったヒトだと思った。 でも二人は幸せそうで。やめろとは言えなかった。母さんがまるで恋する少女のようで。 そして僕の日常は壊れた。 いつまでも仕事と恋に生きる母は子供には無関心で。あいつは母に代わり家に入り家事をするようになった。 カリスマモデルを引退。 数々の雑誌、ショーのトップを飾った真那白の突然過ぎる引退は、ワイドショーの格好の餌食だった。 それから、真那白は白いギャルソンエプロンをしてキッチンに立ち、料理に勤しみ、洗濯、掃除、買い物に精を出すようになった。 *********** ソファーから、精に塗れた体を起こす。 体がだるい。 望まない快楽は苦痛にしかならない。 脱がされたシャツを拾い羽織りながら、シャワーを浴びに浴室へ向かう。 キッチンから、夕食になるだろうパスタの香りが漂っていた。
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