罪と罰

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まなしろ…? どこへ、いったの…? *********** お前にまで否定されたら、僕は生きていけない。 だって誰もいないんだ。あんたがいなくなったら誰も…。 母さんは罪の仔を孕んで逝った。僕のせいなんだ。あんたを騙していた…。でも、怖かった。 罵られても疎まれてもいい、けれど…。 赦されるなら。まだ、一欠けらでもいい、僕を愛してくれているなら、肯定して欲しかった。 …僕を抱きながら、真那白はずっと声に出さず叫んでいた。 …アイシテル… 今なら解る。何故、言葉にして伝えなかったのか… 言える訳、なかったんだな。…人一倍、臆病で不器用な男。 哀しみばかり抱えて、苦しみ続けて…。 もう赦されてもいいはずなのに、神はいつまでもあいつを解放しない。 挙げ句、よりによってマザーファッカーの息子を持つとは。 …最低だ。わかってる。 でも傍にいて欲しい。 あんただけだ。僕を欲しがってくれたのは。 互いの疵を嘗め合い、翼を重ね眠る。 臆病と罵られてもいい。 他の誰かに指を差され嘲笑れてもいい。 それでも暖かい巣だったのだ。 あいつが作る料理も、帰って来ると微笑んで言う「お帰りなさい」も。 哀しい程あいつはあの「家族ごっこ」を大切にしていたんだ。 すぐ崩れ去る、砂の城なのだとわかっていながら…!! 真那白。答えて欲しい。 お前の真実が、まだ僕にあるのなら。 それを告げる前に、逃げ出すなんて認めない。 僕はお前を見つけるよ、真那白。たとえ答が僕の心を引き裂くものであったとしても。 怖くはない。お前を失うなんて認めない。 真実を。僕はお前の罪なら背負える。 だから、もう自分を否定しないでくれ、真那白…! *********** ザーッザーッ 雨音が強まってきた。 街の雑踏も少しずつなりを潜め、午前1時。 私は不思議なものを見つけました。 「まあ、ターイヘン。死体が転がってるわ」 えらく綺麗な男の人。 腰まで伸びた長髪に、白く透き通る肌。青ざめて、唇紫色。服はびしょ濡れ。 仕方ないわね~ 「私、アンジェラ・舞が拾ってあげるわ」
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