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「祐助、いったいどういうことなの?」
「いや、母さん違うんだって、お願いだからそのハンマー置いてくれ」
母さんは日曜大工で使うハンマーをゆっくり置いて、話を続けた
「祐助、私はその子と同棲することを怒っているわけじゃないのよ、だいたい、私は同棲するのは賛成するほうだし、あの人も許してくれるわよ」
ちなみに、あの人とは僕の父親の佐伯唐治、いまは仕事で海外に出張している
「私が怒っている理由はこんなにかわいい子をめちゃくちゃにしておいて、今さら知らない振りしているあなたのその態度に怒っているのよ」
母さんは笑顔で言っているが目がヤバい、なんかハンマー持ち直してるし……
僕が母さんと呼んでいるのは佐伯麻紀、見た目は若々しいが、実はまだ29歳、僕を15の時に産んだらしい、
「……母さん、少しだけ息子の話、聞いてあげようよ」
「聞いているじゃないの、でも私は言い訳がましいことは嫌いなの、祐助知ってるでしょ?」
母さんは相変わらず笑顔だが、息子の僕にはわかる、これは僕がいつも何か言い訳したりしたときに鉄拳制裁を食らわす笑顔だ
これ以上の言い訳はまずいらしい、
「祐助どうしたの黙りこんで、それより、ちゃんと羽戸さんとの関係認めるの?」
くっ、そんな質問されても答えは一つに一つしかないじゃないか、そんなハンマー持って、笑顔が怖すぎるよ、ザクロちゃんは凄い睨んで、太ももつねってくるし
「………はい、僕とザクロちゃんは付き合ってます」
そして、ついに僕は認めてしまった、ザクロちゃんと付き合っているということを
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