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目的の場所は冬の海、砂浜だ
この時期は流石に人が少ない。何せ冬の海風が身を切るように吹き付けてくるのだから誰も来たがる筈もない
勿論私たちのような目的ある利用者はチラホラ居たが、縄張りを意識した野良猫のようにお互いにあまり近付かないから都合がよい
いや、場合によっては既に異様な雰囲気を感じ取って近付かなかっただけなのかもしれないが…
座る場所、開ける場所を決めて集まったは良いが、冬の海風が容赦なく体温を奪う
最初はうろうろしたり体を暖めたりしていたが
「先に飲むか」という私の一言で宴会が開始されたのであった。
この段になってまだ缶を開けていないのは勿体ぶっているわけではなく
誰が開けるのか、つまりのところ犠牲者(と書いて勇者と読む)を決めかねていたと言うのと
その候補が一人でもふえるよう、最後の一人を待っていたと言うのが本音だろうか…
そして
開催予定時間から1時間半を経過しようやく全員が揃ったのだった。
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