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「宇宙の果てに行ったらどうなるのかな…」
あの日何気なく言った言葉。
みんなが唖然とする中君は笑った。
笑ってくれた。
『ふはっなにそれっ超うけんだけど…っ』
いつも人に引かれてる言葉を君は、
奏瀬くんだけは
優しい笑顔で受け入れてくれたんだ。
「宇宙の果て、に…行ってみたいの」
モジモジ…
君の反応にドキドキするの
君が笑ってくれたから
私はまだ飛ばずにいられる。
『じゃあお前が行く時オレも一緒に行ってやるよ』
「え…ッッ??///」
冗談。
わかってるのにバカな私は君にトキメク。
フワフワ…ドキドキ…
君の笑顔に胸が軋んで締め付けられた。
「奏瀬くん…わ、私‥バカだから…
そんな事言ってると本気にしちゃうよ…?///」
精一杯の私の言葉。
目をキュッ…と瞑って
言ってみたの…
ドキドキ、ドキドキ
あぁ私の心がうずいてる。
『…ああ。
本気にしろよ』
あぁ心臓が痛い。
どうして君は
私に優しくしてくれるの
「ゎ…私‥ッか、帰るっ///」
痛い痛い痛いっ
心が苦しい!!
ガタガタ、バタバタ
廊下までもう少し…
『帰んなよ。』
奏瀬くんの右手は
私の左手を掴んで離さない。
離してくれないの。
『オレから逃げんな。』
ギュ――ッッ…
奏瀬くんは
私を強く抱き締めた。
奏瀬くんの腕が
奏瀬くんの声が
私の心を惑わすの…
「かな…せ、くん‥私…///」
君を見つめて
言葉を紡ぐの。
君の顔は苦しげに歪んで
私の心を
捕らえて離さない。
『行くな。
オレの側にいろ…』
苦しい苦しい。
君の腕に包まれてると
私の心臓が
締め付けられるの。
なんで…どうして?
涙が溢れるの。
「……っ‥ごめんなさいッ」
バタバタバタ、
奏瀬くん…
奏瀬くん奏瀬くんっ
あなたといたら
おかしくなるの。
痛くて苦しくて胸が張り裂けそう。
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