2

3/29
前へ
/429ページ
次へ
彼女は、ふと自分の両足を見つめる。 細い足…… 彼女は、生まれつき足が不自由である。 両親はそれに嘆き、これまで私を邪魔者のように扱ってきた。今なら身体の不自由な人が通う学校に通うことができるが、私の場合は違う…。 裕福な一家に生まれた私。 両親は世間体の方が大切なのだ。その証拠に、私の存在は世間に公表されていない。 視線を窓の外へ移す。 遠くに、うっすらと森が見える。 ああ、私も森のような広大で自由な場所で大きく羽を伸ばせたらいいのに…。
/429ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加