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「ぬいぐるみさん?貴方はどこに住んでいるの」 「…………」 「そう。貴方は、あの森に住んでいるのね。私も森に行ってみたい。でも、不自由な両脚がそれを許してくれないの…」 「………………」 「私は、外を見たい…聞きたい…触れたい…。ここから、一度でもいいから出てみたいの…」 「…そんな夢。叶わないよね…」 彼女の上品な頬に一筋の涙が伝う。
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