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俺は、太陽の眩しさに目が覚めた…
「んっ…あ、朝…?」衛
目を擦り、辺りを見渡すと…
「な゛っ⁉何でっ⁉」衛
そこには、旅館の跡すらも無かった…
そして、自分の手を見た…
その手には、あの時触った時に付いた血がべったり付いていた…
「う、嘘だろっ…⁉」衛
俺の呟きは、俺以外の耳には入らなかった…
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その後俺は、川に行って手を洗い、家に帰った…
家に着いて俺は、服を着替えていた…
その時…
「あ、これ…。あの女の子に貰った…これって、首輪?」衛
女の子に渡された紐の様な物がポッケトから、出て来た…
それは、猫の首輪だった…
「これって…ミカヅキの首輪に似てる気がすんだけど…。」衛
ミカヅキ…俺が昔飼ってた、黒い毛並みに額に三日月の白模様が付いているメス猫だった…
20年位生きていた…
そう、ミカヅキは所謂猫又だった…
ミカヅキは、寿命で弱っていたから…
俺の親が剥製にして、家に居てもらおうって言って、剥製に成って今も玄関に居る…
俺は…
「そう言えば…あの子の姿や、笑顔がミカヅキが笑った時の雰囲気が似てたな…。」衛
そう思った俺は、ミカヅキが居る玄関に向かった…
「ミカヅキ…。…あれ?首輪が無い?まさか…コレって…本当にミカヅキ…の…?」衛
っと呟いている俺に答えるかの様に、ミカヅキの眼が揺れた気がした…
「あ、あの時の言葉って…。」衛
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『私は…貴方に昔飼われてた、ミカヅキだよ。』女の子
って言ってたのかも、知れない…
そう思いながら、俺はミカヅキの頭を撫でた…
あの時、女の子に撫であげた時みたいに…
すると、ミカヅキの顔があの時の女の子の様な嬉しそうな顔をした様な気がした…
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