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「それでお前を呼んだのは、沙代子ちゃんに話を聞かせてもらいたいと思ってな。
彼女とは連絡がつくか?」
訊かれて亮輔は納得した。
今捜査陣は歓楽街の人間を片っ端から洗っているのだ。
しかも沙代子は借金の為に仕方なくとはいえ、ヤクザとの関連がある。
「わかった携帯に連絡してみる。でもこの時間はたぶん、寝ていると思うけど……」
「そうだよな、悪い。俺ももう少し気を使えるようにならないとな。
いいよ、彼女が起きるくらいの時間に呼び出してくれればいい」
亮輔はわかったと返事して席を立った。
「先輩、捜査会議、最後まできいていかないんですか?」
須藤が引きとめた。
「いやいい。要点だけ後で教えてくれ」
そういうと亮輔は須藤を残して会議室を出て行った。
会議室を出てから亮輔はおもむろに携帯電話を手にとった。
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