その日、再会(前編)

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『お前は……!』 『やぁ!久しぶりだね、逢うのは小学を卒業して以来かな?元気にしてたかい?』 親しげに話してくるこいつは藤堂 優紀(トウドウ ユキ)という奴で、生まれてから小学卒まで家が近いことや親同士の仲が良いこともあり割と時間を共有していた仲だった。 こいつは昔からやたらと俺になれなれしく、暇があれば今みたいに相手の反応なんか気にしないで話しかけてくるような、言うなればクラスの中心人物になれるような快活な『女子』だった。 俺にとってはこいつのそんな性格が嫌だった。いつからかはわからないが少なくとも藤堂に話しかけられる時には既に、俺は女子が嫌いだった。
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