王立セレスティア学園

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「さてリーフも起きて来たことだしそろそろ仕事に行ってくるよ」 「もう行くの、起こしてくれたら朝ご飯作ったのに」  エミリオは料理が苦手らしく自分で作ることが出来ないので何時もリーフが作っている。この家で家事はほぼリーフが担当している。もともとエミリオはあまり家に居ないことが多かったため自然に身についた。 「それとしばらく帰ってこないかもしれないから戸締まりはしっかりね。しっかり食事もとるんだよ」  エミリオはギルドで長期間の任務をよく好んで選ぶ。長期間の任務はあまり人気がなく選ぶ人も少ない。なのでエミリオが率先してこなすことで任務を受ける人が増えてくれるだろう、というのがエミリオの考えらしい。昔からのことだがリーフが大きくなり一人でも心配しなくてもよくなってからはさらに増えた気がする。月に一度も帰ってこないこともしばしばある。 「大丈夫だよ。いつまでも子供扱いしないでほしいな。いってらっしゃい父さん」 「行ってきます」  こちらを振り向き微笑んで行ってきますと言うと家を出て行った。俺も朝食を食べ、たまには早く学園に行こう。
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