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「そんなに溜め息ついてると背伸びませんよ?」
「誰のせいだ誰の!!」
璃乃が影人を指差す。
しかしまったく迫力がない。
「あーはいはい。ごめんね。」
「軽く流すなぁ!!」
璃乃はよくその小さい身長によってからかわれる事が多い。
今みたいに怒っても小さい子をあやすように軽くあしらわれる。
「んで、今日は始業式でしょ?」
「くそぅ…いつか…いつかおっきくなってや「おーい璃乃ちゃーん?」うるさいっ!!!」
隼人がいた場所が燃え上がった。
「ギャーース!!」
炎が消えた後には黒焦げの塊があった。
「お手手の皺と皺を合わせて幸せ…なーむ「俺まだ死んでないから!!」」
隼人は寸前の所で影人の供養を中断した。
ちなみに席としては影人のとなりが譽、後ろが隼人、その隣が怜香である。
「…………チェッ」
「舌打ちはひどくないか怜香さん!?しかも女子舌打ちとか結構傷つくんですけど!!」
「おいそこ、うるさいぞ。」
「璃乃ちゃんまで!!」
隼人は今度こそ机に倒れた。そして涙で机を濡らしていた。正直気持ち悪い。
「まぁあんな奴はほっといてだな…さっき誰かが言ったように今日はこれから始業式になる。皆、体育館へ行くぞ。今日から皆二年になるのだからちゃんと話し聞くように。」
璃乃の話の後生徒は体育館へ移動した。
「最初に始業式のこと言ったの俺だからねーー!!?」
隼人の叫びだけが教室に響いた。
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