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影人は譽に手を引かれ教室まで走ってきた。
ガラガラガラ
「あ、おはよう譽ちゃん!」
「影おはよー」
「おはようございます!!」
「うーっす。」
譽が教室に入るとクラスメイトが挨拶してきた。
このクラスの人達は影人を馬鹿にしたりはしない。
影人はそれをとても有り難く思っていた。
「オーッス影!!今日も元気に――…お前いつから我らが譽様とそんな仲になってんだ?」
「え?……」
「ほぇ?……」
影人と譽は首をかしげ姿勢を下に落とす。
するとまだ結ばれている手が目に映った。
「「あっ!!…」」
二人は慌てて手を離して別々の方向を向く。二人とも顔が赤い。
「くそっ!!いつもいつもお前だけいい思いしやがって!!」
「ま、まて隼人!!こっこれはだな…譽が勝手に――」
「ふぇ…………嫌でしたか?」
(うぅ!!その涙目と上目遣いは反則だ!!)
「い、いやその別に嫌じゃないんだぞ?」
「てめー!!譽様を泣かせたなー!!今日は容赦しねーぞこの猿真似師!!」
カチン
「誰が猿真似師だこの野鳥の会!!お前は団扇の数がぞえとけ!!」
「んだとー!!」
「やんのかボケ!!」
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