第一章

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「「くらえっ!!」」 影人と隼人は同時にパンチを出した。 隼人は右手、影人は左手である。 しかし二人とも同じタイミング、同じスピード、同じ角度でパンチが出たため拳と拳がぶつかり合った。 「「……っつ!!」」 二人は顔をしかめてぶつかった拳を振り痛みを取っている。 ……まったく同じポーズで。 「てめっ真似すんなよ!!」 隼人が吠える。 「うるせぇ!!お前が単純すぎる攻撃しかしないから被るんだよ!!」 「チッ!……ならこれでどうだ!!」 隼人は素早くしゃがみ手を床に付けて影人の足をを払うように右足を出した。 「まだまだ!!」 しかし影人もまた同じタイミングでそっくりそのまま左足で足払いを繰り出した。 すると二人の足は丁度重なり足を回すので二人とも駒のようにグルグル回転するだけだった。 「「…………」」 二人とも顔が真っ赤になっている。 「俺に恥かかせてんじゃねーよ!!」 「俺だって恥ずかしいわ!!それに好きでお前の真似なんかしねーよ!!」 「なんだと!!」 「文句あんのか!?」 二人はまだ歪みあっていた。
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