最低の夜に最悪の男前

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「あーもー。今日も心が痛いよう。」 左胸を両手で押さえながら大袈裟っぽく綾がため息を吐いた。 「しゃーないやん、もう日ないねんから。先生も焦ってんねんて。」 「だからってあんなにアルトばっかり責めんでええやんかぁ!」 綾は泣き真似しながらまだ今日の練習の文句を言い続ける。 クラブが終わった音楽室に残って たわいもない事をうだうだと話すんがウチらの日課。 西村 綾はウチの親友で 明るくて おもろくて くるくるいっつも表情が変わってほんま可愛い。 ふわふわの猫っ毛な髪に よく笑う目と口 たまに真顔で暴言吐いたり さっきみたいに演技っぽくなるしゃべりもウチのツボなわけで つまりは綾が大好きってこと♪ .
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