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帰れたとしても…誰にも必要とされない。
居場所なんて無かった。
居場所が無かったから、あの世界から弾かれたのではないか。
不要な…いらない者だから…
(だとしたら…)
帰っても帰らなくても同じ…
要らない者ならばいっそ消えてしまった方が…
誰からも必要とされないなら、消えてしまったって誰も困らないし、悲しまない。
(私を見てくれた人は…もういない…)
朔を一人の人として見てくれた人達は皆、居なくなった。
(…この幕末の世の空も…お母さん達のいる空に繋がっているのかしら…)
もしそうなら、ここで帰れずに死んでも、母達に会えるかもしれない。
それならば……
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