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祐介は、カーテンから射し込んでくる嫌みなほどに眩しい陽光に眼を細める。
のろのろと緩慢な動きで部屋着のジャージを脱ぎ、外出用の服へと着替える。
準備を終え、部屋のドアを開けると姉の有希〔ゆき〕も丁度、部屋を出てくる。
「おはよう」
声を掛けるが、有希は祐介をちらりと一瞥しただけで何も言わず、階段を下りていく。
いつもの事なので、祐介は気にすることなく有希に続き、階段を下り始める。
姉の後ろ姿を見ながら、自分とあまりにも違う肌の色に改めて驚く。
真っ黒く日焼けし健康そう肌をしている有希と、青白く不健康そうな肌の祐介。
「本当に姉弟か?」
突然、有希が振り向く。
祐介は無意識に声を出していたことに気付く。
「独り言」
とだけ言って、有希の横を足早にすり抜け、玄関へ駆け下りる。
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