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夏も過ぎ、秋の風が吹き始めた頃、学園都市は大覇星祭の準備でそこかしこが賑わっていた
そんな喧噪とは無関係に一人の少年が一本の缶コーヒーを手にコンビニの缶コーヒーコーナーの前を占領していた
彼の名前は一方通行
学園都市の第一位にして最強の能力者だ
「この缶コーヒーもそろそろ飽きたな…」
自分の持つ缶コーヒーの銘柄に目を向け、一言呟き、棚に戻す
缶コーヒーは彼の好物であり、気に入った銘柄がアレばそれを飲みつづけ、飽きたら銘柄を変えるという少し変わった飲み方をしていた
「こいつにしてみっかァ…」
吟味に吟味を重ねた結果、彼は今まで飲んだことの無い銘柄のブラックを手にした
持っていた缶をカゴに入れると、無造作に同じ棚にある同じ種類の缶全てをカゴにぶち込んだ
量にして、17
そのまま他の商品を入れずにカゴをレジに通す
応対していた店員の笑みが一瞬引き攣ったのは錯覚ではないだろう
幸いにして一方通行はその微妙に変わった店員の表情に気付く事はなく、清算を済ませるとコンビニを後にした
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