4人が本棚に入れています
本棚に追加
何とか集団の流れから外れて息を整える
悲しいかな貧弱極まりないモヤシ状態の僕は普通より回復に時間が掛かってしまう
キャリーバッグに付けてたストラップの鈴がチリンと鳴った
動かしてはいない
よく見ると何故か雀がつついていた
溜め息が出る
幼い頃からこうなのだ
塀の上から見つめてくる猫猫猫
飼い主のリードを引っ張ってまで向かってくる犬犬犬
電線に並び何時でも飛び出せる構えの鳥鳥鳥
無駄に好かれる
逃げる間も無く僕の周りには動物が集まり
集まり……
……………集まり……
叫ぶ前に大量の動物に呑み込まれてしまった
満足されて動物が離れた頃
涎と毛と羽だらけの僕と保健所に訴えてやろうと手に取った僕の携帯に
知らない番号が設定されていない謎の音楽に包まれて
不協和音と共に鳴り響いた
最初のコメントを投稿しよう!