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今日も帝国は平和である。
城には民が供物を供えに
足を運ぶ。
クレセアは
頭からすっぽりと
ヴェールを被り
供物を供える民々に
優しい言葉をかけてやる。
「クレセア様」
ふと 一人の民が声をあげた。
「なんですか?」
「帝国の入り口に一人の男がやって参りました。入国を許可してほしいと…」
…ふむ。
クレセアは迷った。
どの程度の闇を抱えた者か
この目で判断しておきたいが…
どうにも嫌な予感がする。
「如何致しますか?」
先を促す家臣。
「…お連れして頂戴」
クレセアは逢うことにした。
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