シベリアさんと

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今日はいつも同じ服を着ているコイツに新しい服をやることにした。 「ほら、いつも同じ服着てねェでたまにはオシャレしやがれ。お前も女だろ?」 珍しく無表情を崩した。 少し目を開き驚いているようだ。 「…、ありがとう」 そう言って、ふわりと笑った。 「へへっ、そう言ってもらうとこっちも嬉しいぜ」 今日は良いことずくしだな。 そんなホクホクした気分でいると、 「じゃあさっそく着させてもらうね」 そう言って、 おもむろに着ているワンピースの裾に手をかけた。 「ちょー!ちょちょちょっとマテ!着てくれるのはありがたい!だかな、ここで着るのは全然ありがたくない!」 そう叫ぶとなにやら不機嫌そうな顔になる。 そんな顔されたって困るんだよ! 「だって皆、服渡すとその場で着替えるじゃん。」 まぁ、たしかにな。 基本的にその場で着替える。だがな! 「お前はそのワンピースの下に何も着てないだろ?!オレらは着てるんだよ!」 「ちゃんと下着きてる。人をノーパンみたいに言わないで。」 あーくそ! あー言えばこー言う!ひとの挙げ足を取るのが上手いなったく! 「分かった、俺が家からでる。着替えたら呼べよ。」 最初からこうすれば良かった、なんて後悔はきっと無駄だろう。 シベリアってウブ。何て中から聞こえる。 ムカついたので扉を蹴ってやった。 照れ隠しではない。決して。 オレが選んだ服が似合えばいいと思っている自分は末期だろう。 普通の普通じゃない日の中で、 (着替え終わったよー) (お、う。お…) (、何さ) (あー、いや。に、似合ってる…) (顔、赤いよ)  
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