シベリアさんと

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「ねぇシベリア。今日ね、新しく引越して来た人がいたよ。」 いつもの様にお茶会をしながらダラダラと話をしていたら唐突にそんな事を切り出された。 「あー、噂は聞いた。まだ会いに行ってねえな…。後で行くか」 でね、とまるでオレの話を無視しながら話を続ける。 これも既に日常の一部だ。 「その新しい住人さん、あぁ。ロボっていうんだけどね?その人がスッゴくシベリアに似てるの!」 そう意気込んで力説している。 オレに似てる何て言うから驚いて頬杖をついていたのに滑ってしまった。 「お、オレに似てるだって?どの辺がだ?」 「んー、そうだなぁ…。まずは種族が一緒だったよ。オオカミさん。あとは…口の悪さ?」 2度目のズルリ。 口の悪さって…お前、 「オレの事そんな風に見てたのか?!」 な、何か悲しい…、 いやいやいや!何が悲しいんだよ!オレどっかおかしいんじゃ… 「、何ヒトリで百面相してるの?変なシベリアー。」 オレの気も知らずに! ったく、自分がバカみたいじゃねえか… 「でも安心してね。私、シベリアのこと大すきだから」 …、は 「え、すす、すき?!」 ななな何言ってやがんだコイツ! いきなり、す好きとか! 「うん。そんなの分かりきった事でしょ?」 どうやらオレはコイツの笑顔に弱いらしい。 ったく。オレも丸くなったなあ…。 後で確認したがあの好きは友達としての好きだったらしい。 ぬか喜びさせやがって! はじめまして、こんにちは! (ん、?ぬか喜び…?何が?) (どったの、シベリア) (あ、いや、何でもねえよ) (まさか、まさかな…オレがコイツを)  
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