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暦の上では冬が終わり、うららかな春風が桜のつぼみを揺り起こそうとしていたとき、僕はもうすぐ高校3年生になろうとしていた。
「学校ダルっ」
僕は相変わらず、学校へ続く長い坂道をだらだらと登りながら、同じ言葉を毎朝繰り返しつぶやいてた。
市外の進学校に通っていた僕は帰宅部一筋2年間
特にやりたいこともなく
部活や委員会に入るでもなく
夢もなく
進路のことで親としばしば衝突を繰り返し
家にいるのも苦痛になり
夜には家を飛び出して悪友達と遊び歩き
犯罪スレスレのことまでやった。
そのことが先生にバレ、親に伝えられ、喧嘩して、家を飛び出して。
最悪の悪循環
しまいには警察にもお世話になった。
そんな荒れた生活をしていた。
学校は嫌いではなかったが
進学校ということもあり
基本的には真面目な周囲との温度差を感じて
なんとなく馴染めず
なんとなく勉強し
なんとなく学校生活を送っていた。
そんな人生だった。
そんな人生だと思っていた。
3月4日までは
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