『いままで、楽しかった』

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景色が変わる 広い草原に 一本の 桜の樹がたっている 男はいない ただ1人 草原に立っている 景色が変わる 1人の小さな男の子 1人の小さな女の子 桜の木の下で 二人 恥ずかしげに 指切りをしている だから 思い出した ここは 忘れてはいけない場所 私にとって 本当に大切な 約束の場所だって 「──まってください」 気配もなく 幼い声は 私を呼び止めた 「イスカ」 名前をよぶ 手には 弓と矢が構えられて いつでも 私の首を持っていける 「ミソラお姉様は なぜ過路炉勝を追うのですか」 幼いからか まだ完全に 感情を殺しきれてないのか イスカの声は ひどく震えている
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