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ドンッ、という音と共に、俺の脚に何かが当たる。
「うぅ。痛ぃ……」
どこか幼さを感じる声。
誰かが俺の脚にぶつかったのだ、と気付いて俺が振り返るのと、椛が口を開くのは同時だった。
「……この感じ。異能力者は一人じゃないわ!!!!」
そこにいたのは、小さな女の子だった。
尻餅をついて、細い脚が伸びるスカートが少しだけめくれている。
徐々に目線を顔に上げていくと、ぱっちりとした目が俺を見ている。
長くも短くもない髪の毛は左右で大きさの違うツインテールが特徴的。
「ああゴメン。大丈夫?」
そして、俺が女の子に手をさしのべるのと、椛が叫ぶのは、またしてもほぼ同時だった。
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