生きる、それは亡き君の為・・・

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「もう声は届かないだろうけど僕は君を愛してる。 もしも願いが叶うなら死ぬまでずっと君と共に生きていたかった・・・・・」 墓所から大分離れた場所にある川原。 そこは雪姫と自分が再会した場所であり、数少ない思い出の場所でもある。 「此処で再会して一年以上経つんだね、雪姫」 半兵衛がそう言った、時だった。 『半兵衛さん・・・・・・』 声が、聞こえた。 何よりも誰よりも愛する彼女の声が。 半兵衛は驚いたように辺りを見渡した。 そして、川原の向こう岸に視線をやった。 「雪姫?」
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