第1章

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カンカンカン 鐘が鳴ってる…城の緊急警報だ。 何か『危険な事』が起こると城内の兵士が鐘を鳴らし、町中に知らせるんだ。 私は騒めき混乱している人ゴミを掻き分けてその場を後にした。 「ママ!」 「こっちだよ、早く!お家に入れば安全だからね」 町の人達は皆家に逃げ込んで行く でも私には それ がなぃ…だから、いつもいる地下通路に逃げ込む。 (此処は人が滅多に来ないから好きなんだ) 薄い布を敷いただけのお気に入りの位置に座って、持っていた紙袋を隣に置き騒ぎが治まるのをじっと待つ… きっとすぐに治まるだろう…そう思っていた でも騒ぎはなかなか治まらない。 それどころか、地上からは沢山の足音が聞こえてくる .
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