3話 吹き荒れる嵐

2/5
前へ
/82ページ
次へ
ウェムド基地 上空 ジルシー「機体の色が赤から黒に変わった?」 ヒロキの機体のカラーリングは完全に黒いカラーリングになっていた。 ヒロキ「このスピードに付いてこれるかな?」 マフ改のスピードはさっきまでとは、桁違いのスピードだった。 ジルシー「くぅ、このぉぉぉ!」 ジルシーは何とかビームサーベルを受け止め、反撃のビームライフルを撃った。 ヒロキ「遅い、格段に遅いな。」 軽々と避けるヒロキ。 ジルシー「仕方ない私もオーパーツを使わせて貰う。行くぞ「御劔(ミツルギ)」!」 ジルシーの機体は、ヒロキの機体と対極する様な白いカラーリングに変わった。 ヒロキ「成る程。その機体も私と同じ、機体強化のオーパーツか。」 ジルシー「これを出すのは久しぶりだからな。少々本気で行かせてもらう。」 ウェムド基地 格納庫 ジーク「もう機体が無いだって?」 ジークは故障していたゼムで何とか基地の格納庫まで戻っていた。 整備士「あぁ、敵の数が多くてな。もう動ける機体は全部出撃したよ。」 ジーク「そんな・・・なら、俺の乗ってきたゼムはどのくらいで直せますか?」 整備士「後ろのブースターを完全に破壊されてる。この戦闘中に直ることはないよ。」 ジーク「分かりました。あの機体で出ます。」 そう言い残すとジークはゼムの方に向かって歩いていった。 整備士「君、ちょっと待っ・・・」 整備士が止めようと声を掛けようとした瞬間。整備士の後ろからおっさんの声が聞こえた。 おっさん「おいちょっと待て。そこの坊主。」 ジークが振り返ると中年の整備士がいた。 ジーク「何ですか?」 おっさん「お前そこまでして何故出撃したがる?このままシェルターに逃げれば安全だぞ。」 ジーク「俺はただ少しでも戦える力が残っているのに敵から逃げるのは嫌なだけだ。それに、仲間を置いて逃げれる訳無いだろ。」 おっさん「気に入った。その言葉を聞いたのは久しぶりだ。お前に最高の機体を紹介してやる。付いて来い。」 そう言うと、おっさんは歩き出した。 整備士「ギルさんまさか、あの機体に乗せるつもりですか?あの機体は・・・」 整備士の人が焦った様子で、ギルと呼んだおっさんに言った。 ギル「大丈夫だ。ジルシーには俺が言っとく。」 そう言われた整備士の人はやれやれといった感じで溜め息をついた。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加